ポタージュ パルマンティエ




朝晩ぐっと冷え込み、初雪が降った盛岡。
これから長い冬がやってきます。

そんな季節のシェムラの野菜のスープは
『ポタージュ パルマンティエ』

じゃがいもを使った温かいスープです。

フランス語でじゃがいもは、pomme de terre(ポム ドゥ テール)といいます。
直訳すると「大地のりんご」

ではパルマンティエとは?

フランスにじゃがいもを食物として普及させた
アントワーヌ・オーギュスタン・パルマンティエという農学者の名前です。

ヨーロッパの中でも特にフランスは、じゃがいもが普及するのが一番遅く、ごく一部の知識人を除いた上流階級でさえ豚の肥料としか認識されてないほどでした。

パルマンティエは、じゃがいもの普及のために策を練りました。

ルイ16世にじゃがいもの花のブーケを献上したところ、
妃のマリー・アントワネットに白い可憐なじゃがいもの花をアクセサリーとしてつけるように提案し、じゃがいもに対するイメージアップとなりました。

また、
ルイ16世の承認を得てじゃがいも畑に番兵を立てて見張らせ、じゃがいもが余程貴重なものだと思わせました。
さらに夜中はわざと見張りを解き、農夫らが畑に入ってじゃがいもを盗みに来るよう仕向けて食べるきっかけを作りました。

1785年には多数の有名人を招いてじゃがいも尽くしの料理でもてなす夕食会を開きました。

その後じゃがいもの耕作面積が拡大していきました。
今では食卓に欠かせない主食のひとつになっています。

こうしてじゃがいもの代名詞として様々な料理に、彼の名が付けられているのですね。