“まつも”とサフラン薫る 冷たいジュレ



まつもは松の葉に形が似ていることから、まつも(松藻)と呼ばれています。
湯通しすることで鮮やかな緑色に変わり、磯の香りが広がります。

三陸を代表する高級海藻のまつもですが、子供の頃はお味噌汁の具にしたり身近な食材でした。乾燥まつもと豆腐のお味噌汁が好きだったな。
シャキシャキとした触感とトロっとしたぬめりが特徴です。
そして何より磯の香りの香ばしいこと!本当にいい香りなんです。

シェムラではこのまつもとサフランの香りを冷たいジュレに閉じ込めました。
タコやムール貝、ホタテなどの海の幸と一緒に。

爽やかな食感と香り、鮮やかな色彩をイメージした前菜です。

太くて、やわらかくてとろっとした食感!岩手・西和賀の「西わらび」

見てください!この鮮やかな緑色!!
岩手・西和賀町を代表する山菜「西わらび」です。

この太くて色鮮やかなわらび
アクやスジが極めて少なく、口に入れるととろっとした粘りが特徴です。

おひたしなど和食はもちろん、ピクルスなど洋風の味付けにしても美味しい!

シェムラではオリジナルのコンソメと合わせてオードブルでお出ししております。
西わらび独特の食感や風味をお楽しみください。

シェムラ ブル・リス 季節のランチ
『初夏 新緑ランチ』はこちら

フレンチコース料理がはじまる前にひとくちのお楽しみをどうぞ。『アミューズブッシュ』



アミューズブッシュとは直訳すると、「口を楽しませるもの」
フランス語でアミューズ(amuse)は楽しむブッシュ(bouche)はという意味です。

コースのオードブル(前菜)の前にお出ししているアミューズブッシュ

ポティロンのクリーム プティポアのベールマンジェ
盛岡トマト トリュフとハーブのヴィネグレット


ポティロンはフランス語でカボチャ

プティポアグリーンピースのこと。フランス地方の春を告げる野菜の代表格です。
ベール
マンジェ食べ物という意味です。

プティポアの鮮やかな緑色と、ポティロンの黄色のコントラストが美しく春らしい。

目で見ても楽しめるひとくちのお楽しみです。


中には
盛岡トマトにトリュフとハーブのヴィネグレット
ヴィネグレットとはドレッシングのこと。酸味が効いてます。

シェフ曰く、「トリュフを刻んで入れたんだよね。」

どういう兆し

トリュフのキザミ。ww




春の山菜は苦みと滋味深い香りが美味しい!



野山に緑が芽吹く頃、春を告げる「山菜」が出始めます。
ふきのとう、たらの芽、うるい、うど、シドケなど、独特の苦みと香りを楽しめるのは今だけ。

その中からいくつかご紹介します。

土中からひょっこり顔を出す「ふきのとう」は東北地方では「ばっけ」とも呼ばれています。冬眠から目覚めた熊が一番初めに口にする食べ物といわれてるとか。
祖母が作ってくれたばっけ味噌は、ほろ苦さとしょっぱさがご飯のお供に最高なんですよ!
大人になってからはお酒のあてとしても楽しんでいます。笑

ばっけ味噌



先端のくるっと丸まった形が可愛らしい「こごみ」は形の似ている「わらび」などに比べてアクが少ない山菜です。
茎の部分は歯ごたえがあり、先端の巻かれた部分は柔らかい食感です。

真鯛のポピエット-シェムラのテイクアウトより



真っ白な茎、みずみずしく澄んだ緑の葉がキレイな「うるい」は、春らしい色彩。サクっとした食感で、クセがなく食べやすい山菜です。
サッとゆでると、独特のぬめりが出るのが特徴です。

シェムラ『木漏れ日ランチ』より



最後に私の推しは
東北では「しどけ」と呼ばれている「モミジガサ(紅葉笠)」。これぞ山菜!といった独特のくせと苦みがあります。
サッとゆでたおひたしで、酢醤油をかけて食べるのが好きです。
シャキシャキの食感と独特の香りがたまりません!

しどけ

山菜の香りやほろ苦さは、季節ならではの旬の味です。
東北の採りたて山菜を使った優しく風味のあるフレンチはいかがでしょう。

春野菜をたっぷり使った『春咲きランチ』オードブルは軽やかなソースで




あたたかな陽射しがまぶしくて、思わず笑顔になります!
今年は梅と桜が、仲良く一緒に咲いてしまいそうな予感。
待ちに待った春がやって来ますね!

シェムラの『春咲きランチ』のオードブルでは春野菜がたっぷり使われています。

プティポア“ベール・マンジェ”
房総金目鯛・ホタテ貝 白ワインビネガーのマリネ
春野菜 キタアカリと白アスパラガス クリュスタッセの軽やかなソース

グリーンピースを使ったベールマンジェ。
赤いふちで黄色い鮮やかな野菜はレインボーキャロット!
白いソースはじゃがいも(キタアカリ)と白アスパラガス。
赤いソースは、前回のブログでもご紹介したビスクをベースに仕上げたものです。


『春咲きランチ』は4月11日(日)まで。
寒さにじっと耐え、たくましく育った野菜のエネルギーを味わって
元気に春を迎えましょう!

春咲のお花『パンジー』もスッと背伸びして春を待ってるよ♪

『春咲きランチ』
詳しくはこちらからどうぞ

雪下野菜とは?  雪の中で甘さをぐんぐん増した野菜は甘くて美味しい~!



野菜を雪の中に保存して糖度を高めた「雪下野菜」
ある農家さんが秋に掘る予定だった野菜を掘り忘れてしまい、春に収穫したのが始まりとか。

雪の下で冬を越したキャベツ、大根、ジャガイモ、ニンジンなど、
まるでフルーツのように甘くて美味しい!

雪の中は冷蔵庫と違い、外気が-10℃になっても凍ることはなく一定の温度を保ちます。また、冷蔵庫と違って湿度が高く、湿度の変化もありません。
だから、フルーツのように水分がたっぷりで食感もサクサクと歯ごたえが良くなるのです。


シェムラでは、季節のランチ
「雪下にんじんのポタージュスープ」がお楽しみいただけます!


雪の中で冬を越した人参は糖度が増し、よりフルーティな味わい。
そのポタージュは、ニンジン特有の青臭さがなく、とてもまろやかです。
ニンジンが苦手という方も食べられるきっかけになるかも?!




テイクアウトの季節のポタージュスープも
『雪下にんじん🥕のポタージュスープ』です!

テイクアウトはこちらから

季節のスープは白栗カボチャのポタージュスープ。白い皮の西洋かぼちゃは甘くて濃厚!



その名の通り、栗のようにホクホクした甘みのある白栗かぼちゃ
白栗かぼちゃは、皮が白いのが特徴です。
これは栄養や日照不足などで色が付かないというわけではなく、完熟して白い種類のかぼちゃです。
では白いのは何か?というと、でんぷんです。加熱すると少し皮の色が変わります。

品種には『雪化粧』や『伯爵』、『夢味』などがあります。
どれも素敵な名前がついていますね。
表皮が固く、貯蔵に優れているため、熟成をさせることでさらに甘味が増して美味しくなるそうです。

かぼちゃ料理といえば、煮物が大好きなのですが、
砂糖がいらないくらい甘みがあって、粉ふきタイプのホクホクかぼちゃに当たったときは嬉しくなります!
この白栗カボチャは煮物にしても美味しそう(^▽^)

シェムラでは、
季節のスープに『白栗カボチャのポタージュスープ』
アミューズブッシュで『白栗カボチャのカプチーノ』にと、
オシャレに美味しく大活躍です!



白栗カボチャのポタージュスープテイクアウトもできますよ。
詳しくはこちらから



ジビエの季節 ピジョンラミエ(山鳩)が届きました!



この時期しか食べられない森のごちそうジビエ

ジビエ(Gibier)とは「狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉」を意味するフランス語です。
シカ、イノシシ、野ウサギをはじめ、山鳩、真鴨、小鴨、尾長鴨、カルガモ、キジ…など。
厳しい自然環境の中でたくましく育ち、身が引き締まった良質な肉は、力強く生命力に溢れた冬季限定のごちそうです。

ピジョンラミエ(山鳩)は、野生的な肉の風味が強い他のジビエと比べると比較的食べやすい食材です。
肉質はしっかりとしていますが、胸肉の焼き具合は「ロゼ」から「ア・ポワン」で優しく火入れをすることでしっとりとした繊細な食感に。
もも肉はしっかりと火を入れることで、ジビエらしい力強い食感とほろ苦さを味わうことができます。

肉の旨味が濃縮されたような濃い味で新鮮なレバーのようなコクを持つピジョンラミエ

この時期しか食べられない山の恵みジビエの魅力を味わってみませんか。





すべては美味しいフォンをとるところから

美味しいソースや料理のベースとして仕込んでおく作業にフォン作りがあります。

フォンとはフランス語で出汁のこと。

ソースは料理においてとても大事な存在。だから、ソースや煮込み料理の元となるフォンは出来るかぎり手間をかけて作ります。

大きな鍋に水と端肉、鶏がら (この日は鴨がたくさん入りました) 、
野菜の葉や皮、軸や芯、ローリエ、にんにくなど香味野菜をたっぷり入れます。
残り野菜や調理に使用しない端切れなど、捨ててしまわずに使います。
どの野菜も細かくカットして、よりエキスがでるようにして。

アクや浮き脂は丁寧に取り除くこと。
蒸発した水分は足しながらコトコト煮出し、ゆっくり濾します。
美味しいエキスをすべて出しきった食材に
『ありがとうお疲れ様でした』と感謝の気持ちを込めて…

今回も美味しいフォンが出来上がりました!

シルクスイートとは?しっとり系のさつまいも

シルクという名の通り絹のような滑らかな舌触り。
採れたてで焼くと、ほくほく系の甘い焼きいもで、しばらく寝かせたものを焼くとねっとり系の甘い焼きいもに変化するのだそう。
収穫時期は9月下旬~10月頃ですが、甘さを引き出すために、約1か月間寝かせてから出荷されます。
そのためシルクスイートの旬は「11月~2月頃」だとされています。
まさに今が旬ですね!

しっとり系のさつまいもの代表格として、人気急上昇中のさつまいも。
シルクスイート
濃厚ながら甘さがとても上品!

シェムラでは秋・冬めくランチで栗と合わせて
ほんのりと甘く、自然な味わいのスープになりました。
『シルクスイートと栗のポタージュスープ』